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​STORY

舞台は1939年、上海。

当時の上海はフランスやイギリス、アメリカ、日本などの列強の租界地として異国情緒が溢れる都市となっていた。

人々の思惑や欲望を飲み込む多国籍の都市は、”魔都”とも称された。
その都市にある男が降り立つ。男の名は白河清隆(藤木直人)。公家の血を引き父は日本政府の要人、諸国を遊学し

芸術に親みながらも遊興に明け暮れていた。上海には、父からの指示で来たのだが、相変わらず遊び歩く日々。

その清隆の前にある二人の兄妹が現れる。中国人の父と日本人の母を持つ、周志強(チョウ・チーチャン/小西遼生)、周紅花(チョウ・ホンファ/マイコ)。清隆と二人の間には次第に友情が生まれていく。


新田日出夫(橋本さとし)が支配人を務めるクラブ『ル・パシフィーク』には様々な人々が集まる。クラブの

あちこちでは、音楽談義も語られれば、直面する政情に熱を帯びた論議も起こり、ジャズの音色とともに、

人々の思惑渦巻く不可思議な空間だった。清隆、志強、紅花は、ル・パシフィークで様々な人々と出会う。


紅花は清楚な外見からは予想がつかない自由奔放な一面ものぞかせ、清隆はそんな紅花にいつしか惹かれてゆく。

しかし、ふたりの恋には、それぞれの宿命が待っていた。周強と紅花にはある秘密があったのだ。
 

時代は大きな影を落とし始めていた。時は第二次世界大戦前夜。

未だ目的が見出せなかった清隆も、彼の存在自体が持つ宿命により、容赦なく歴史の大いなる波に巻き込まれてゆく。
各国列強がにらみを利かせ思惑渦巻く都市・上海で、次第に自分のなすべきことに目覚める清隆。

 

そして清隆と紅花、彼らを取り巻く人々の大いなるドラマが展開してゆくー

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